マイケル・マン監督新作
エンツォ・フェラーリ映画、
スタンゲリーニが協力

80回ヴェネチア国際映画祭にてマイケル・マン監督、待望のエンツォ・フェラーリの人生を描いた映画作品が出展。イタリアでは2023年11月30日公開予定です。

アダム・ドライバー主演、ペネロペ・クルス共演する当作品は、モデナ出身の企業家エンツォ・フェラーリを人間的な角度から取り上げ、私的に、仕事人としても大きな危機に直面する1957年にスポットを当てています。

映画「フェラーリ」(原題)はストーリーに真実性を与えるため、ロケ地、撮影はイタリアでも我々のふるさと「エンジンを育む大地」にて実施。作中ではモータースポーツを巨大な存在へと確立させたもの、一方では人間の根源にある苦悩や動揺を免れなかった陰影が銀幕上へと映し出されていきます。

映画の舞台はモデナ市マラネッロ市の選択肢以外はなかったことでしょう。エンツォ・フェラーリが生まれ育ち、財を築いた地では、今日も彼の記憶が鮮明に生き続けているからです。

リアリティへのこだわり

エンツォ・フェラーリという人物とヴィットリオが敬い合った関係、後にフランチェスコ・スタンゲリーニへ託される絆を称えるために、この度マイケル・マン監督へは、かつてのフェラーリ・ワークショップやボディ制作工房のシーン再現に、ムゼオ・スタンゲリーニより機械工具や什器の貸出協力いたしました。

作業台、製図台、溶接機、ペンチやドライバーなど、かつてワークショップやボディ工房で使われていた工具たちが作中に登場します。当映画の臨場感はモデナのコミュニティが、監督の熱意に賛同した結果であり、その総力の1つがムゼオ・スタンゲリーニなのです。

「イタリアで最も影響力ある人物の1人で、私のファミリーがモータースポーツの情熱を分かち合った人物の映画作品化へ、ささやかながらも協力できたことを嬉しく思います。」
「ムゼオから今回、展示物貸出協力したのは、監督にモデナ地域に根付く私たちの職人魂とヒストリーを、真の姿で撮って欲しいと望んだからです。」
とフランチェスカ・スタンゲリーニは思いを表しています。

モデナは今も、エンツォ・フェラーリが挑んだ軌跡が佇む街、イタリアのモータスポーツ文化を世界に押し上げたキーパーソンを輩出した地です。地理的な好条件、旧習や人々の気質で、イタリア内陸部のとある地方都市が世界に名だたる地と華開いていったのです。

マイケル・マン監督がエンツォ・フェラーリの人物像をどう読み解き、エミリア地方を演出したのでしょう。映画封切りが、待ち遠しいかぎりです。