ムゼオ・スタンゲリーニ

モデナのヒストリックカー・ムゼオ:モデナ製レーシングカーの輝かしい、往年の時代に身を躍らせる場所

モデナにタイムレスに息づくエンジンへの熱き想いをありのままにオマージュできる場所があるならば、ごく一般的な自動車が軽量化・シャーシ改良・革新的な材料起用で驚異的パフォーマンス・エンジンへ変貌する「魔術の技」が施されていた、小さな古きワークショップでしょう。そうです、スタンゲリーニ家が80年以上、経営を行ったFIATディーラーの旧施設に、我々のヒストリックカー・ムゼオがあります。

エンジンが生まれる大地、
モーター・ヴァレーにようこそ

ムゼオ・スタンゲリーニを訪れることは、エミリア・ロマーニャ州の「モーター・ヴァレー」の極意を知りたい方には見逃すことができない体験でしょう。世界で最も名高い自動車・オートバイ産業が生まれ、拠点がひしめく地だからです。当地には数多くのミュージアム、格式高い国際サーキットがあり、毎年何千人もの観光客が訪れます。なかでも、ヒストリックカー・コレクションを所蔵するスタンゲリーニ・アウトモビリ本拠地は、モデナの卓越した自動車カルチャーの価値に興味を抱く方には必見の地なのです。

肌で感じる、
モータースポーツ黄金時代の
スぺクタクル

ヴィットリオ・スタンゲリーニが手掛けたマシンが、イタリア国内外の自動車ブランドの名だたるレーシングドライバー相手に伝説的な勝利を収め、その名を歴史に刻んだ旧ワークショップに、スタンゲリーニのヒストリックカー・コレクションがあります。ムゼオに一歩踏み入れると、時空を超える旅が現れるのです。サーキットで繰り広げられたエキサイティングな活躍、ひたむきな姿勢、意気込み、黄金時代が濃縮したかのような空間へと来館者をいざない、レーシングカーやかつての工作機械を巡る旅路へと、観る者を導きます。このムゼオの目的は、栄光の記憶を伝えるだけでなく、来館者とモデナ地域の自動車文化を確固たるものとした時代の感動を分かち合うことにあるのです。

一人ひとりが、どれだけの成功を打ち立てたと身をもって感じているのか、我々を奮い立たせたスピリットは何であったのか、言葉では言い表せない。しかし皆で一丸となり、世界チャンピオンを熱願していた。

スタンゲリーニのマシン達と、
プライベート・コレクション

ムゼオの観覧は、1879年のスタンゲリーニ社の起源から、自動車製造業への転換をたどる道程から始まります。そしてモデナの自動車文化が最盛期を迎えていた時代にワークショップで産声をあげ、偉功を立てたスタンゲリーニの車両を巡ります。続いて、自動車史を振り返りながら、粋を尽くしたスタンゲリーニ・プライベート・コレクションを探訪。ヒストリックカーに本能から魅せられたスタンゲリーニ・ファミリーがレース用、または愛車として、長年にわたり収集したさまざまなメーカーの名車たちに出会う場です。そのなかでも幕開けを飾るのは歴史の立役者、モデナ・ウーノ。モデナ第一号の車両登録ナンバープレート、MO/1を掲げる1908年製FIATティーポ・ウーノです。

ダニーロ・タヴォーニ回顧展
名匠マエストロによる
クラシックカスタム・バイク

モデナ第一級の名匠への賛辞、ダニーロ・タヴォーニを偲ぶ作品展が、ムゼオ観覧の結びです。エンツォ・フェラーリや、ヴィットリオ・スタンゲリーニから「黄金の手」と命名されたダニーロ・タヴォーニは、12歳の時に長く光り輝く名匠の人生をスタンゲリーニで歩み始め、後には名高い自動車メーカーと立ち働くようになります。スタンゲリーニのワークショップには「小事は大事」とダニーロ自らが語っていたスピリットで変わらず、最後の最後まで尽力したのでした。20世紀を代表する極め付きな自動車職人の一人であり、世界もが羨む自動車史の一端を創造したダニーロ・タヴォーニの手によるヴィンテージ・スタイル二輪コレクションを、ご紹介できることを心待ちにしております。

私設ムゼオ・スタンゲリーニご観覧は、予約制です。
解説付き観覧ご予約、貸切ご観覧のご希望も承ります。